Bob Keen
Nick Maleyは次のように振り返ります。
"Bob Keenは、『新たなる希望』から80年代半ばまでの長年に渡り、私の最も近い仲間になりました。
BobはDavidと同じく、『帝国の逆襲』撮影時にStuartのクリーチャーエフェクトチームに参加した研修生で、当時18歳でした。彼は、それ以前に『新たなる希望』に関わったモデル製作会社で1年間働いていたと言っていました。（それは彼が16歳の時のはずです。）
そして、確かに彼は単純なメカニクスとモデル製作についての基本的な理解を持っていました。
そしてそれは、映画アニマトロニクスの幕開けとして、革新的なパペットアニメーションのアイデアを開発することに苦労していた『帝国の逆襲』チームに参加する上で、彼の強みとなりました。
私が『帝国の逆襲』のクルーとして参加した時、Bobは既にStuartと共に"クローズアップトーントーン"のメカニクスを製作していました。
私たちは、仕事のさまざまな側面について、1つの大規模なワークショップで働いていました。
撮影が始まると、Grahamはセットで撮影を監督していました。
私は最も経験豊かな技術者としてワークショップに残されたため、DavidとBobを監督をする立場となりました。
私たちの密接な関係は、Bruce Sharmanが私にダゴバの湿地で広く使われている "Standby Yoda"を製作するように頼んだときから始まり、私はBobの助けを得てはんだ付けや部品の準備に取り掛かりました。
私たちがそこで得た作業パターンは、他の多くのプロジェクトで協力する際の土台となりました。
『帝国の逆襲』撮影後、彼は『ダーククリスタル』のクルーに参加しました。
しかし、すぐに彼は私がメインでアニマトロニクスを担当していた『悪魔の受胎』にアシスタントとして参加しました。
また、『THREE ON THE RUN』では熊のアニマトロニクススーツの製作を手掛けました。
このプロジェクトの間、NATTKE（映画労働組合）のメークアップ支部が新メンバーのための組合員証を発行していました。Stuartは、彼の後継人であったNick Dudmanのために重要な組合の組合員証を調達しました。しかし、Stuartはメイクアップアーティストとしてではなく、機械的な製作を得意とするBobを好みませんでした。
結果としてBobのキャリアに水が刺されそうになりましたが、私はアニマトロニクスの発展のため、彼をメンバーとして参加させることを主張し、彼を組合員として認めるための支援を得ることが出来ました。
1981年の初頭、Bobは『ジェダイの帰還』の製作のため、Stuartのアシスタントとしてスターウォーズの製作現場に戻りました。
彼はジャバ・ザ・ハットの製作と操作を行うチームの一員として仕事をしました。
その年の後半、彼は『銀河伝説クルール』で私のチームの一員として加わりました。その映画は私が以前にクリーチャーデザインを行ったどんな作品よりも大きな仕事になりました。仕事を完了するために40人のアーティストと技術者が参加してきました。Bobは、私がメークアップやセットの仕事に捕らわれている間、ワークショップをまとめる役割を担いました。(かつて私がStuartの下でしたのと同様に。)
間もなくして明らかになったのですが、彼の本当の才能は有益なテクニック、トレンド、技術者を認識し、それを彼の手で仕事に適用するものでした。彼は実際に状況を整える方法を知っていて、それを自分の最善の利益とするように巧みに操ることに長けていました。年が進むにつれて、彼はクルー内でアーティストとしてより、貴重なクルーコーディネーターとして成長しました。私は彼の多くの技術者に与えられた仕事の進捗状況を把握し、管理する能力を信頼していました。
『銀河伝説クルール』の後、Bobは私と一緒に『ザ・キープ』の仕事に参加しました。この仕事は駆け引きと混乱を巻き起こした悲惨な経験でした(クレジットの問題の事かと思われるが詳しくは書いていないため不明)。そして彼が私の古い友人コリン・アーサーを助けるために『ネバーエンディング・ストーリー』の現場へ行き、私の下を去ったとき、私は彼を非難することはできませんでした。
私はミュンヘンに飛び出して、Bobと他のクルーと共にブダペスト『Grizzly II: The Concert』に再び参加しました。彼は1983年に正式に『スペースバンパイア』で私のワークショップのスーパーバイザーになりました。MFX("Millenium FX"ここではアニマトロニクスの事を指している)の第2ユニットを考案し指揮することの複雑さは、私に多くの時間を要求しました。 Bobはこの仕事でアニマトロニクス開発プロセスに関する貴重な箔をつけることになりました。
私たちの仕事上の関係はDuran Duranのビデオ『WILDBOYS＆ARENA』のミュージックビデオアルバムまで続き、その後、Russell Mulcay監督が私に『ハイランダー 悪魔の戦士』の仕事を依頼してくれました。 BobはNo.2として私とともに仕事をしました。残念なことに、その仕事の長い時間と疲れの影響で私が病気になったとき、ボブは私の仕事を引き継ぎました。その後、私はカリブ海でリラックスしながら、Bobは自分自身の力でクリーチャー効果のデザイナーとしての評価を高めていきました。
・『ヘル・レイザー』
・『ヘルレイザー2』
・『ヘルレイザー3』
・『キャンディマン』
・『Warlock: The Armageddon』
等の映画で、メークアップエフェクトの責任者としてClive Barkerとコラボレートした事でビジネスにおけるBobの地位は高まりました。私は『スペースバンパイア』ではMFXアーティストとして、セカンドユニットの演出まで行いましたが、BobいくつかのCliveの映画で、セカンドユニットを率いて演出を行いました。
彼は監督してとの仕事もあり、彼の作品には以下のようなものがあります。
・『SHEPHERD ON THE ROCK』
・『To Catch a Yeti』
・『Proteus』
・『Jim's Gift』
・『The Lost World』
・『The Beastery』
・『HEARTSTOPPER』